Yahoo!広告とGoogle広告、どちらも極めて巨大な広告出稿媒体です。
しかし、これらは似て非なるものであり、それぞれ広告出稿の先も異なることになります。
それではこの二つの広告媒体は、どのような違いがあるのでしょうか?
ここでは特性や客層その他、ここから見える使い分けのコツまでわかりやすく解説していきます。
目次
Yahoo!とGoogle広告の特性
Yahoo!とGoogle広告の特性について、4つの切り口から特性をそれぞれ解説していきます。
特性1:ユーザー数
まずはユーザー数です。
- Yahoo JAPANが53%(6,656万人)
- Googleが53%(6,624万人)
上記のようなユーザー分布となっていることが、ニールセンデジタルコンテンツ視聴率のパネルベースのデータを基に算出されています。
これは2018年5月時点のデータであることから、今回の新型ウイルス感染症の影響でさらにユーザー数は増加しているものと考えてよいでしょう。なおこちらのデータはスマートフォンとPCの重複を除いたデータとなるため純ユーザー数と見て問題はないでしょう。
一方マーケターのためのリサーチエンジン「Dockpit」によれば2020年8月から2021年7月までのデータとして以下のような数字も出てきているため、おおよそ平均を取るとどちらも日本国内で5000万人以上のユーザーがいると見て間違いはなさそうです。
- Yahoo!:約4,100万人
- Google:約5,800万人
特性2:審査時間
続いて広告担当者にとって最も重要な各広告出稿における審査時間から比較してみます。
それぞれ以下のような特色があります。
Yahoo!の審査時間の特色
- 3営業日前後
- Yahoo!広告では、審査状況や掲載不可・停止の場合の理由と対応方法を広告管理ツールで確認することが可能
- 広告アカウントの審査期間もあり
Googleの審査時間の特色
- 通常1営業日以内
- Google広告では、2営業日を過ぎても広告の審査が終わらない場合、問い合わせによる状況確認を推奨している
ということでGoogle AdWords の方が比較的広告審査スピードが早いように見受けられます。マーケティング畑からの肌感覚としても、Yahoo!はかなり丹念に情報を精査している印象があります。
特性3:掲載方法
広告の掲載方法という部分ではどうでしょう。 それぞれ以下のような特色があります。
Yahoo!での掲載先
- Yahoo!広告の配信先はYahoo! JAPANの検索結果やその提携先サイトが配信対象となる
- Yahoo!JAPANの検索結果
- ヤフー株式会社の提供サービス・アプリ(Yahoo!ニュース、Yahoo!知恵袋、ヤフオク!など)
- ヤフー株式会社が提携しているサイト(ネットワークパートナー)
Googleでの掲載先
- Google広告の場合は、Googleの検索結果やGoogle提携サイトが配信先
- Googleの検索結果
- Googleマップ
- Google Play
- YouTube
- Gmail
- BIGLOBE
- livedoor
- goo
- Googleが提携しているサイト(パートナーサイト)
- Googleが提携しているアプリ(パートナーアプリ)
こうしたところから見るとそれぞれ独自の配信先や広告の枠を保有していることがわかります。
どちらかというとヤフーは独自のプラットフォーム内に表示させる広告に強い傾向があり 、GoogleはYouTubeやその他提携サイトなど幅広く広告配信ができるイメージです。
特性4:ターゲティング方法
ターゲティング方法からも比較してみましょう。
Google広告はターゲティングできる内容が豊富です。よって、ターゲットを細かく設定したい場合はGoogle広告がおすすめです。一方、シンプルに設定したい場合は、Yahoo!広告を利用しても良いでしょう。
Yahoo!でのターゲティング
- 性別
- 年齢
- 地域
- 曜日、時間帯
- デバイス
- オーディエンスカテゴリー
- サイトリターゲティング
- ターゲットリスト
- サイトカテゴリー
- プレイスメント
- サーチキーワード
Googleでのターゲティング
- 地域
- 曜日、時間帯
- デバイス
- ユーザー属性
- アフィニティカテゴリ
- カスタムアフィニティ
- 購買意欲の強いユーザー層
- 類似ユーザー
- リマーケティング
- カスタムインテント
- カスタマーマッチ
- トピック
- プレイスメント
- コンテンツキーワード
Yahoo!とGoogleの客層の違い
ところでYahoo!とGoogleの客層の違いについてはどうでしょうか?
それぞれ以下のような客層データが出てきています。
Yahoo!ユーザーの客層
まずはYahoo!ユーザーの客層について解説します。
概況としては以下のようなデータがあります。
- 男性:約55%、女性:約44%
- 最も多いのは60代男性。40~60代が80%以上を占める
- Googleと比較して「専業主婦(主夫)」、「無職・定年退職・家事手伝い」が多い
- ユーザーのインターネット利用時間はPC:1日平均126.3分、スマートフォン:1日平均66.9分
どちらかと言うとシニア層向けの媒体というデータが見えてくるでしょう。
Googleユーザーの客層
続いてGoogleユーザーの客層についても解説していきます。
以下のようなデータが概況として出てきています。
- 男性:約63%、女性:約36%
- 最も多いのは40代男性、20~40代が70%以上を占める
- 「会社員」、「会社経営者」が約半数を占める
- ユーザーのインターネット利用時間はPC:1日平均136.9分、スマートフォン:1日平均98.0分
こちらはどちらかと言うと現役世代向けの媒体と言ってよさそうです。
Yahoo!とGoogleの使い分け
上記でご紹介してきた内容をもとにYahoo!とGoogleの使い分けについて解説します。 今回はユーザーの性質や使用しているデバイス、そして広告予算の3つの観点から解説していきます。
使い分け1:ユーザー性質
検索広告の主な表示場所は、それぞれの検索エンジンの検索結果であるため、利用しているユーザーの性質を把握しておくことがが重要です。
広告で宣伝したい商品やサービスの主なターゲット層と、Googleユーザー、Yahoo!ユーザーそれぞれが持っている性質を照らし合わせることでより性質が近い媒体に出稿するべきといえます。
Yahoo!であればターゲットユーザーの年齢層が高く、メインユーザーも主婦層や定年退職者といったものが多いというデータがあります。よって、Yahoo!を検索エンジンとして利用しているようなユーザーをターゲットにすべき商材では、Yahoo!への広告出稿が適していると言えるでしょう。
一方でGoogleについては若年層にウェイトが置かれている印象があるため、メインのターゲットユーザーは現役世代、または会社員・フリーランス・学生などが向いている印象があります。その他Googleは外資系企業ということもあり、海外への広告出稿にも強い傾向にあります。
よって海外への広告出稿を行いたい場合や広告配信先に海外に住んでいる方を含めたい場合には、Googleを使うといった使い分けが可能となるでしょう。
使い分け2:デバイス
広告で宣伝したい商品やサービスがどのデバイス(PC、スマートフォン、タブレットといった端末)に向いているかについても検討課題となります。
例えば、スマートフォン向けの商品やアプリなどの広告商品の場合はスマホユーザーが多い Googleを選択することになりますし、ハイエンドモデルのスマートフォンを使っているようなユーザー層が狙いの商品の場合は、こちらも同様にGoogleを選択することが望ましいと言えるでしょう。
一方でローエンドモデルの端末を使っていたり、あるいは若干古いOSを使っているユーザー層に向けて訴求すべき商材があるといった場合にはYahoo!からユーザーのターゲティングをOSや使っているデバイスの機種から絞り込んで広告出稿するという方法もあります。
使い分け3:予算
月額広告費が30万円未満の少額予算の場合、Google広告に注力したほうが効果的です。
Google広告の方が日本国内での利用率が高く、より多くのユーザーに広告を配信できる可能性が高いためです。
まとめ
今回はYahoo!とGoogleという広告出稿における二大巨頭に関して、特性や客層についての違いを解説してきました。
どちらの広告媒体にもそれぞれ大きな強みが存在することを、お分かりいただけたのではないでしょうか。
ここでは違いと強みを理解し、自社の宣伝したい商品やサービスに合った出稿先を選ぶことが重要であるという結論で記事を終わらせていただきたいと思います。
重要なのは何のために広告を打っているのか?と明確な目的を持つことであり、基本的には広告商材一つ一つにそれぞれ適切な出稿先や出稿方法があると言えるでしょう。
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