リスティング広告を自社で内製化するにあたっては、色々とやるべきことがあります。
まずは広告運用の全体像を把握して、広告運用の仕組み作りをする必要があります。しかしこれがまた難しい!
そこで今回は、リスティング広告を内製化するにあたってのコツやポイントを、広告運用内製化のプロである当社が徹底的に解説します。
目次
【前提】リスティング広告とは
まずは、そもそも「リスティング広告とは何か?」ということを説明します。
リスティング広告というのは、GoogleやYahooなどの検索サイトで表示される広告のことを指します。
つまり、簡単に言えばユーザーがキーワードを入力すると、それに連動する形で広告が表示されるのです。
リスティング広告の種類は大きく「ディスプレイ広告」「検索連動型広告」の二つに分けられます。
それぞれの特徴は以下の通りです。
ディスプレイ広告
Webサイトまたはアプリの特定の領域(広告枠)に画像やテキスト、動画などを表示してユーザーに商品・サービス訴求するものです。
こちらもリスティング広告にカウントされます。
検索連動型広告
検索エンジンの検索結果ページに広告を表示するもので、リスティングといえばこちらを指すケースが多い印象です。
いわゆる「アドワーズ広告」や「スポンサードサーチ広告」などが該当します。
具体的にはユーザーが検索エンジンで特定のキーワードを入力した際に、それに関連する形で、関連するコンテンツや広告が表示されます。
このリスティング広告は出稿キーワードやユーザー属性、その他配信する時間帯などによって入札単価が変動し、クリックによって課金される方式が一般的です。
リスティング広告を内製化するメリット
Webマーケティングの一環として、企業が広告運用を業務に取り入れる流れが広がっています。
リスティング広告の内製化は、とりわけ注目されているトピックのひとつです。
その背景にはどのようなメリットがあるのでしょうか。続いては、リスティング広告を内製化するメリットを詳しく解説します。
ノウハウを社内に蓄積できる
広告運用を外部委託すると、運用に関するノウハウが社外に流れてしまう懸念もあります。
一方、社内で運用を行えば、広告運用のノウハウを「社内に蓄積」することが可能となるのです。
広告の内製化では、キーワード選定から広告予算の最適な配分、効果測定の方法や広告作成のコツまで、運用に関する様々な知識・経験を得られるでしょう。
これらを社内で共有して後継者に引き継ぎ、今後も社内リソースとして活用できるのです。
長期的な成長にも役立つ
リスティング広告運用の内製化は、企業の長期的な成長にも寄与します。
これは、広告運用のノウハウを蓄積することで、事業が拡大した際にも迅速に広告戦略を立てることが可能になるためです。
具体的には、企業が新たな事業を展開する、または既存事業を拡大する際に、すぐにリスティング広告を活用して集客やブランディングを強化することが可能となります。
「自社で広告を運用する」ことは、市場での対外的な競争力を維持・向上するための武器となり得るでしょう。
スピード感を持った運用ができる
リスティング広告の内製化では、スピード感を持った広告運用ができるのもメリットの一つです。
必要な情報を素早く集められるほか、情報共有でのコミュニケーションコストも少なく済むでしょう。
たとえば、新製品の発売や販売キャンペーンなどの急な市場環境の変化にもすぐに対応できるため、タイムリーに広告を配信できます。
市場の変化に素早く対応することは、競争力を保つ上でも重要なポイントです。
情報漏れのリスクを管理しやすい
内製化では、情報漏れのリスクを管理しやすくなる点も大きなメリットです。
リスティング広告運用には、商品やサービスの詳細な情報、顧客情報、営業戦略など、企業がなるべく社外に漏らしたくない情報が含まれることがあります。
これらの情報が社内だけで完結すれば、情報漏れのリスクを最小限に抑えられるでしょう。
内製化は、企業の競争力を保つとともに、情報管理に関するリスクからも自社を守ることができる方法でもあります。
リスティング広告の内製化が難しい理由3選
インターネット時代に足を踏み入れた企業にとって、リスティング広告は不可欠なマーケティング手段です。
しかし、その一方でリスティング広告の内製化は容易なことではありません。
今回は、リスティング広告の内製化が難しい理由とその対策について詳しくお話しします。
1.競合が強く初心者にリスティング広告は難しい
インターネット上には、数々の企業が同じキーワードで広告を出稿しています。その中で自社の広告を上位表示させるためには、深い知識と豊富な経験が不可欠になるでしょう、
競争の激しい世界で上位表示を狙うとなると、広告運用者には適応力と戦略性が求められます。
データ分析ができる、最新の動向の把握力がある、素早く柔軟な対応ができる、といった要素を兼ね備えたプロフェッショナルな人材が必要不可欠です。
広告業界には、まさに百戦錬磨と言うべきプロの運用者がいます。その中で初心者が結果を出すことはかなり難しいでしょう。
2.実戦経験を積むまで最短でも半年程度は時間がかかる
リスティング広告の運用を内製化する場合には、人材を育成するための時間が必要です。
業界未経験の社員に、ゼロからリスティング広告の運用を学ばせるケースを考えてみましょう。
広告運用には複雑な作業と大量のデータの分析を要するため、覚えるべき内容も多くあります。そのため、実際の業務経験を積むまでには、最短でも半年程度は要すると言われているのです。
これは、基本的な操作やシステムの理解、広告コピーの作成、キーワード選定など、最初の運用スキルを身につけるための期間と考えて頂いて良いでしょう。
しかしながら、その後、本格的な運用を担当し、トラブルシューティングが問題なくできる、より効果的な広告運用が可能な状態まで成長するにはさらに時間がかかります。
3.ノウハウが属人化しやすい
ノウハウの属人化も、リスティング広告運用内製化でネックになる要素の一つです。
広告運用のノウハウは、多くの場合で運用担当者のみに蓄積していきます。そのため、担当者の退職・転職によって、そのノウハウが失われてしまうリスクは避けられません。
「ノウハウの属人化」を解消するためには、企業内でノウハウを共有し、人材育成に専念する体制作りが不可欠です。
しかし実際のところ、誰にでも分かりやすいようにノウハウを共有して、確実に引き継ぐことはなかなか難しいものです。
特に、難解な分析や複雑な戦略の理解を求められるリスティング広告の運用の場合、後任の人材へのノウハウの引き継ぎは一層困難と言えるでしょう。
リスティング広告運用を内製化するコツ&ポイント
では、実際にどのようにすれば自社でリスティング広告の運用が出来るようになるのでしょうか。
具体的には以下のコツ&ポイントを押さえることでより円滑に進めやすくなります。
自社案件を深く理解する
まずは自社案件を深く理解することが大切です。
自社案件を深く理解することで、自社案件の強みや弱みが見えてきます。
たとえば、自社案件が「化粧品」だった場合、他社の競合品よりも自社製品の方が優れている点(USP=ユニーク・セリング・プロポジションと言ったりします)は何なのか、そして何が課題なのか、どんなお客さんに適しているのかを再度、徹底的に洗い出します。
その上で、自社製品の優位性を明確にした上で、それをターゲット層に伝えるためにどのような施策を打つべきかを考えていきましょう。
自社で運用する広告の「目的」と「手段」が明確になっていると、広告の打ち方が変わってきます。
運用経験者を採用する
そもそも論で恐縮ですが、やはりこの手の運用内製化で一番手っ取り早いのは、「運用経験者を採用して、一緒に仕事をしてもらう」ことです。
しかし、いきなり運用経験者を雇うのは難しいという場合は、まずは社内で運用経験のある社員を探しましょう。
例えば過去にアフィリエイトに取り組んでいたような人材は、副業であれ何であれ経験値と知識の素養があるので好適人材といって良いでしょう。
社内で運用経験がある人が見つかれば、その人に運用方法を検討してもらいながら、徐々に運用のノウハウを自社に蓄積していくことが出来ます。
社内での運用ナレッジがあれば、そこから得た知見を社内の他の人に伝えやすくもなります。
リスティング広告の手法や規制を理解する
次に、広告手法についてです。
リスティング広告には様々な種類がありますが、その中でも特に代表的なのは「Google」「Yahoo」、そして「Meta(旧Facebook)」です。
これらの広告媒体は非常に有名なので、既にご存知の方も多いと思います。そしてこれら媒体にはそれぞれ、独自の手法や配信方法、そして規制が定められています。
まずはそれらのルールを理解した上で、自社の広告戦略に照らし合わせて、適切な広告を配信できるようにしていきます。
また、商材によっては薬機法や医療広告ガイドラインなど、法律や業界の自主規制なども関わってくるので、それらについてもしっかりと把握しておく必要があります。
最新情報やノウハウを常に入手し続ける
最後に、最新の情報を常に仕入れておくことが大切です。
リスティング広告は日々進化しています。
特に最近では、Googleのアルゴリズム変更や、Yahoo!プロモーション広告の新機能追加、さらにはLINE公式アカウントの活用といったように、新しい動きがどんどん出てきています。
こうした変化をキャッチアップし、常にアップデートしていくことが重要です。
また、外部の情報だけでなく、自社の運用状況も定期的に確認するようにしてください。
そうすることで、広告効果の可視化が出来たり、改善すべき点が見えたりします。
このように、リスティング広告の内製化には、広告運用を内製化する上でのポイントがいくつもあるのです。
どうしても広告内製に困ったときは「インハウス支援」を利用しよう
ここまで解説してきた通り、広告運用を自社で行うためには、それなりの準備が必要になります。しかしそれでも、どうしても上手くいかないというケースがあるかもしれません。
そんな時は「インハウス支援」を利用するといいでしょう。
これは文字通り、広告運用を行う際に発生する総合的なコストを削減するためのサポートサービスです。
インハウス支援会社はコンサルティングと広告代理店をかけ合わせたような、日本では比較的新しい業態で、主に法人企業の広告運用業務や、中小企業のウェブマーケティング戦略立案~業務を代行する企業が多いのが特徴的です。
インハウス支援会社の主な仕事内容は以下のようなものが挙げられます。
- 広告運用に関するアドバイス
- 広告運用における各種手続きのサポート
- 広告運用に必要なツールやノウハウの提供
- その他、広告運用にまつわるあらゆる相談の受付
- 会議への参加
こうした業務内容からも分かる通り、インハウス支援会社は伴走型で「自社での広告運用内製化をお手伝いする」ことに特化していると言えます。
そのため、広告運用に関する基本的な考え方の指導から運用のプロセス~仕組み作り、ノウハウの提供、広告運用の実務、自社案件の分析&強みの明確化、改善策の提示など、自社でゼロベースでの内製化を図るよりも効率的に広告運用を行えるようになります。
また、広告運用に関する相談窓口として、広告運用の悩みを気軽に相談できる環境を作ることもできます。
実務上は広告運用のプロフェッショナルであるインハウス支援会社の担当者が広告運用の現場に立ち会って、広告運用の進捗管理や問題点の抽出、改善案の提案などを行うので、広告運用を内製化する際に生じる「広告運用の不安」を払拭することができます。
なお、ここまで書いておいて恐縮ですが、当社は上記のような内製化をお手伝いするインハウス支援会社であり、特に薬機法関連の業種や、一定規模の広告出稿をお考えの企業様からご相談を頂く事が多くなっています。
広告代理店へのアウトソースと異なり、自社に知見が蓄積でき、かつ広告担当者の育成も当社で伴走しながら行えるのが強みです。
リスティング広告の内製化に関するよくある疑問・質問
ここからは、リスティング広告の内製化に関するよくある疑問・質問についてQ&A方式で解説していきます。
適切な内製化戦略は、企業の成長を後押しする重要な要素の一つです。リスティング広告の内製化についてお悩みの方は、ぜひチェックしてください。
Q.内製化のデメリットはありますか?
A.はい、存在します。
広告運用スキルが低い場合には、広告による利益よりも運用費や人件費がかかってしまいます。また、最新のトレンドやノウハウについても、素早くキャッチして広告に反映させることは難しいかもしれません。
ただ、長期的な視点も大切にしたいところです。
内製化を進めると、企業内に広告運用のノウハウが蓄積されます。ゆくゆくは、社内のみでもパフォーマンスの改善が可能になるでしょう。
Q.広告運用実績は、他の部署への相乗効果を見込めますか?
A.はい、大きな相乗効果を見込めます。
例えば、リスティング広告のキーワード(KW)の反響が大きかった場合、その情報を広報部や営業部、開発部、経営戦略室などに共有することで、それぞれの部署がより効果的な施策を展開しやすくなるでしょう。
特に反響があったKWを社内でスピーディーに共有しやすいのは、内製化のメリットと言えます。
Q.どのような企業にリスティング広告の内製化が向いていますか?
A.toB、toCいずれの企業でも、長期的に新規顧客の獲得や売上向上を目指す企業に向いています。
特にECサイトを運営する企業や、特定のサービスを提供している企業、あるいは地域に根付いたサービスを展開している企業等は、リスティング広告を利用してその価値を最大限に引き出すことが可能です。
まとめ
今回は「リスティング広告を内製化するコツ&ポイント」と題して解説しました。
広告運用の内製化を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
なお当社も、広告運用の内製化を検討中の企業様から多くのご相談を受け付けております。
特に薬機法関連の広告運用については定評があり、その他各業種オールラウンドにご相談を承っておりますので、ぜひ一度ご相談ください。
弊社では伴走型のインハウス支援により、 「広告担当者の育成」を承っております。
・広告運用の品質はプロ水準
・実際に運用するのは貴社(貴院)広告担当者
・広告代理店への外注・委託と異なり、ノウハウやテクニックは自社(自院)に残る
といった特長があります。
さらに弊社は「薬事法管理者在籍のインターネット広告代理店」です。
よって薬機法・医療広告ガイドライン等の各種関連法規についても対応が可能となっており、さらに
・YMAA(薬機法、医療広告ガイドラインの知識を習得した広告取扱担当者)
・KTAA(景品表示法・特定商取引法の知識を習得した広告取扱者)
も取得しておりますので、高い水準での広告運用をご提供可能です。
どんな些細なご質問でも構いません!
まずはお気軽にお問い合わせください。