広告運用を行うにおいてまず知っておきたいのが、各業種・商材における平均成約率です。
この数値を押さえておかないと、自社の広告が果たして本当に効果のある広告なのか判断できません。
ということで、ここでは業種別に平均成約率を紹介し、それぞれCVRを向上するための方法を解説していきます。
目次
CVRとは
まずCVRとは?について解説します。
CVRとは、コンバージョン率のことであり、別名顧客転換率とも言います。
これは単純にいえば「100人が商品を手にとって、最終的に何人がお金を払って実際の購入まで至ったか」という割合のことを指します。
つまり、CVRは儲けを表す指標であると同時に「どれだけ多くの人に自社サービスを知ってもらい、実際に使ってもらったのか?」を表す指標ともなります。
近いキーワードにCTR(クリック率)やCPA(獲得単価)などがありますが、それら全ての数値の集約先がこの成約率を表すCVRとなるわけです。
業種ごとの平均CVR
業種ごとの平均CVRについて解説します。
もちろん商材や出稿方法によってばらつきはありますが、基本的に以下の平均CVRを割り込むようであれば広告として改善の余地があると考えてよいでしょう。
- ECサイト:約2.8%
- 金融系:約5%
- リード系(無料登録系):約10%
- BtoB系:約3%
CVRが低くなる原因
では次に、なぜCVRが低くなってしまうのか?その原因について解説していきたいと思います。
原因1:PR方法と広告内容が異なる
まず最初に考えられる原因として、「PR方法と広告内容に差がある」というものが挙げられます。
よくあるケースなのですが、例えばそもそもシニア層向けの広告を若者が多く集うSNSであるTiktokに広告出稿した場合、果たしてどれくらいの確率でその広告を見てもらえるでしょうか? 答えは「かなり低い」です。
なぜならば、そもそもTiktokの広告には「若年層向け」というイメージが強く根付いており、実際そういったユーザーがボリュームゾーンにあるため、そもそもターゲットとしている年齢層と広告出稿場所が違うのです。
そのため、こうした商材で仮にTiktokに広告を出したとしても、そもそも広告自体が認知されていない以上、いくら宣伝してもCVRは低くなる一方で無駄になってしまう可能性が高いと言えます。これは多少極端な事例ですが、同じような事例はたくさんあります。
原因2:サイト構成やデザインが悪い
サイトの構成やデザインにも問題がある場合があります。
例えば代表的な事例としては、Webページのデザインが古いケースです。
広告は新しいのにサイトが古いと、その時点で回れ右となるケースもあります(ユーザーが飛び先を間違えたと判断してブラウザバックしたり、そもそもスマホに対応しているページではなかった、などの理由でもブラウザバックは有り得ます。)。
逆に斬新すぎて新しすぎたりする場合や、そもそもサイトのコンセプト自体に問題がある場合などもあります。この場合、折角CTRは高いのに肝心のCVRが下がってしまう可能性があります。
また、サイト内の導線が分かりにくい場合もCVRが低下する要因となります。
例えば、サイト内を移動している時にいきなりバナーが表示されたり、いきなり動画が流れてきたりすると、ユーザーは驚いてしまいます。
その結果、せっかく興味を持ってくれたにも関わらず、そのまま離脱してしまう可能性も十分に考えられます。
原因3:季節・流行などの不確定要素
季節や流行などの影響によって、CVRが大きく変動する場合もあります。
例えば、クリスマスシーズンになると、プレゼント用のギフト商品の需要が高まりますよね。そうなると必然的にネット通販の売上が伸びる傾向になります。
他にもバレンタインデーやホワイトデーといったイベントがあると、それに合わせてチョコレート系の商材が売れるようになります。
このように、季節・流行などによって商材が売れやすくなる時期というのは存在しています。
逆に、真夏にホットチョコレートの広告は刺さらない可能性が高く、こうした時期に冬向けの商品を広告展開してもCVRは低空飛行となることが目に見えています。
しかし、だからといってこうした商材は通年で高CVRを維持するわけでもないので、季節・流行に左右されない商材を選ぶことも重要となります。
CVRを向上する方法
では、ここからはCVRを向上させるための方法を解説したいと思います。
まず前提として、CVRを上げるためには「ユーザーのニーズに合わせた広告を出す」ことが重要になります。
例えば、ある商品Aを売りたい場合、その商品が欲しい人に向けて通常は広告を出します。
しかし、もしその商品が欲しくない人がたまたまその広告を見たらどうなるでしょう?当然、その人は広告を無視して別のサイトへ行ってしまいます。
つまり、ニーズに合わせて広告を出さなければCVRの向上は見込めないということになります。
広告運用は「見たい人に見せたいものを見せる」という配信設定もCVR向上の観点から非常に重要な要素となりますが、このあたりはテクニカル要素となるため、経営者の方や広告担当者の方は、まず「ユーザーのニーズにマッチした広告を出す」ことに注力いただいた方が良いでしょう。
では具体的にどのような広告が効果的なのか?ということについてですが、以下でまとめたとおりです。
方法1:ユーザー視点を徹底する
まず、最も基本的なことですが「ユーザー視点を徹底する」ことが必要です。
基本中の基本として、広告で呼び込んだ先のURL(LP)の導線はしっかりと確認するようにしましょう。
特に、「どこをタップすれば商品が購入できるのか」の提示は意外と忘れがちです。
その他、マイクロコピーと呼ばれるキャッチコピーもしっかりチェックしてください。
方法2:ニーズに合わせたキーワード選定を行う
次に「ユーザーが求めている情報を提供する」という視点も重要です。
例えば人気のサプリ商材があり、「1割引キャンペーン」を引っ提げて広告を打ったとしても、CVRがまったく奮わなかったとしましょう。
この時、ユーザーが求めている情報とメーカーの考えにズレが生じているケースもあります。
ユーザーが求めているのは割引ではなく「送料無料」だとか「フリマアプリで安く手に入ること」などだと、現状では公式サイトがどれだけ割引訴求をしたところでユーザーには響かないわけです。
このような場合は、ユーザーが本当に求めていることに対してアプローチをかける必要があります。つまり「ユーザーが本当に必要としている情報を提供」することが大切だということです。
方法3:サイトの導線設計を見直す
「サイトの導線設計を見直す」ことについても解説します。
サイトの導線とは、ユーザーがサイト内でどのように移動するのか?という流れのことを指します。
例えば、サイトの導線を「トップページ→商品一覧ページ→詳細ページ→購入ページ」のような王道設定にしておくと、広告出稿ではCVRが如実に低下する可能性が高くなります。
このように、広告出稿向けのサイトの場合は導線の作り方にもコツがあります。
サイトの導線が「トップページ→商品一覧ページ」の場合、ユーザーはサイトを回遊して商品を探す羽目になるので、結局商品を買わずにブラウザバックされてしまう可能性があります。
そこで、広告運用の場合は「LP」←「商品詳細ページ」→「購入ページ」などの最短距離に調整してあげると、CVRが改善される可能性がグッと高まります。
方法4:申し込みフォームをシンプルにする
サイトの申し込みフォームをシンプルなものにすることでCVRが向上する可能性がグンと高まることを解説しておきます。
というのも、サイトの申込みフォームは、ユーザーにとって非常に重要なファクターです。
例えば、あなたが何かを契約しようと思った際、購入云々以前の問題として「どんな会社なのか?」「本当に信用できるのか?」「送料は?」「個人情報は?」という疑問を抱くはずです。
さらに申し込みフォームも項目数が多くなればなるほど、ユーザーは購入する気が失せてブラウザバックしてしまう可能性もあります。
なので、サイトの申し込みフォームはできるだけシンプルにして、スムーズに購入でき、かつ必要な情報もポップアップなどですぐに確認できるようなものだとよいでしょう。
この時、レビュー特典で送料無料、あるいはノベルティのプレゼントなど、小さな付加価値(特典)をつけておくと、成約率が上がることもあります。
まとめ
今回は、業種別に平均CVRを解説したうえで、CVRを引き上げる方法について解説してきました。
業種によってCVRが高くなる広告もあれば低くなる広告がありますので、まずは自社の商材がどのくらいのCVRで推移しているのか?をきちんと把握し、その上でCVRを高めるために何をすべきかを考えてみることが重要です。
また、CVRを上昇させるには「ユーザーのニーズに合わせた広告を出す」ことが何よりも大事です。
ユーザー視点で広告内容を考え、そしてユーザーに寄り添った広告を打つことで、CVRは必ず上昇するものと考えて良いでしょう。
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