今後もおそらく需要がなくならないであろう歯科医師関係の案件の中に「入れ歯」があります。
入れ歯や義歯が該当するでしょう。
ということで歯科医師の方で入れ歯や義歯に関連する広告を出稿したいと思われるケースも出てきます。
8020運動の機運も高まり続ける中、今後広告の方に力を入れていくのは正しいご判断と言って差し支えありません。
しかし入れ歯に関連して歯医者さんが広告を出稿するとなるとまた畑の違う話であり、広告運用を外部に委託するにしてもどの広告代理店にお願いするかすらも見当がつかないというケースが多いでしょう。これはよくあることです。
そこで今回はご自身でまずはやってみましょう、というテーマで入れ歯に関連する広告出稿を歯医者さんが行う際の禁止表現や成功させるためのヒントについて解説していきます。
目次
【歯科医】入れ歯の広告出稿の前に医療広告ガイドラインを知ろう
まずそもそも入れ歯に関連する広告案件を扱う前に押さえておかなければならないのが、医療広告ガイドラインです。
医療広告ガイドラインとは2007年から施行されているもので、もともとこのガイドラインが出てきた当時はホームページ=広告の媒体としてはみなされていませんでした。
しかし最近は一部報道で報じられたような悪質なアフィリエイターや悪質な広告表現を行う一部の事業者から消費者の保護し、適切な医療行為を国民に受けさせるため、といった目的で医療広告ガイドラインが元々の位置付けからランクアップし、平成30年には医療法の中のガイドラインという位置づけになりました。
よってこれに反すると現在では是正命令が出たり罰則等の対象になるなど様々なペナルティがあります。
医療広告ガイドラインで広告が禁止される事例
一般的に医療広告ガイドラインによって禁止される事例がいくつかあります。
ここでは歯科医師や入れ歯の事案にも共通する禁止事項や事例を解説していきます。
虚偽広告
まずは虚偽広告です。例えば治療内容や期間について虚偽の掲載を行うことは医療広告ガイドラインで厳しく禁止されています。
入れ歯で言えば具体的に「2時間で絶対に完璧な入れ歯ができます」といった表現は一発アウトとなるわけですが、過去これに近いことをしていたクリニックも一部いらっしゃいます。ごく一部の広告代理店の助言によって行なっていたのではないかと考えられますが・・・。
こういったことが外部の告発や内部告発によって露呈し、行政指導を受けるに至ったクリニック経営者等も多数いることから、決して無視してよいものではありません。
その他データの根拠を明確にしない調査結果をもとに広告を出稿するのも、ガイドライン違反となります。
簡単に言ってしまえば「その辺の人100人に聞きました。」といったアンケート結果を掲載するのは根拠のないデータということで、広告ガイドラインに反することになるわけです。
誇大広告
嘘・大げさ・紛らわしいはほぼ確実に医療広告ガイドラインに違反することになります。
悪気がなくてもこういった表現になってしまうことは往々にしてあることなので、十分な注意が必要です。
その他医療広告ガイドラインを遵守している記事です。という内容をお守り代わりに掲載するケースも最近見られます。
しかしこちらについても医療広告ガイドラインを遵守していることは特段強調すべきことではないと考えられるため、文字の大きさや色等によって強調するような表現は認められないという見解があります。
その他公的な制度により行政機関の保証があるかのような掲載方法も認められません。特に入れ歯に関しては後期高齢者の方が対象になるケースもあるため、介護保険等の話題が出てくることもあるでしょう。この部分は十分にご注意いただきたいところです。
その他クリニックの名称のほか「入れ歯の専門対策チームであること」を表現するために
・「入れ歯相談センター」
・「入れ歯救急センター」
・「休日夜間入れ歯急患センター」
などのキーワードで集客をしようと考えられるケースもあるでしょう。
こちらについても「施設について誤認させる広告」という規制があるため、表現が出来ないことになっています。
比較優良広告
・著名人や芸能人が患者である旨を掲載し、関係性を強調する
・広告を見た人に対して他の医療機関より著しく優れているとの誤認を与えるおそれがある
・芸能人のxxさんが来院されました等の表現
上記はすべて比較優良広告に該当するため、掲載することができません。
その他口コミや体験談を掲載したりビフォー・アフターの写真を掲載することも医療広告ガイドライン上好ましくありません。
(※厳密には例外的に許可されるケースもありますが、非常に専門的な知識・治験が必要になるため、個人的に内製で行うのは絶対に避けた方が良いと思います)
歯科医が入れ歯の宣伝で広告出稿する時のポイント
歯科医師が入れ歯の集客で広告出稿する際のポイントについて解説していきます。
第一関門はターゲティングです。
高齢者層や若年層、それぞれに刺さる広告とはどのようなものかを考えていく必要があります。
その1:広告を見て欲しいターゲットを決める
広告を見て欲しいターゲットを決めましょう。
ターゲットとしては
・ご高齢になられたことで入れ歯の需要が出てきた方
・長年使ってきた入れ歯が合わなくなってきたから入れ歯を新調したいと考えている方
などが想定されます。
その他最近は若年層の方でも虫歯や様々なスポーツにおけるケガや事故などによって歯が折れてしまったなどで入れ歯を求められるケースもあるでしょう。
こういったターゲットを詳細に決めていくことでどのような広告を展開していくかが見えてきます。
その2:入れ歯をアピールする「キャッチコピー」を準備する
キャッチコピーを準備しましょう。
例えば先程ご紹介した高齢者の方向けの訴求であれば「いつまでも自分の歯で美味しいものを食べられるように」といった広告の訴求方法が考えられます。
若年層の方であればやはり見た目の部分に関するポイントが大きいと考えられるため、同様にキャッチコピーを作っていく必要があるわけです。
その3:ターゲットに合わせた広告媒体を利用する
ターゲットに合わせた広告媒体を利用することが重要です。
例えば後期高齢者の方であればインターネットの広告をご覧になることは、やはり割合としてはさほど多くはないでしょう。
そこで、間接的なターゲットとなるのはご高齢の方の息子さん娘さんなど、ご家族の方世代ということになります。
この場合は一般的に30代後半から40代以降と考えられるため、年齢層に合ったFacebookなどの広告出稿が重要となります。
また若い方向けの広告出稿であればInstagramやtiktokなどが出向先の媒体として適切です。
その4:ターゲットに合わせた広告デザインを利用する
ターゲットに合わせた広告デザインを利用するようにしてください。
一般的にはホームページやランディングページと呼ばれる売り込み専用のホームページは「1枚だけあれば良い」と考えられるのが今までの流れでした。
しかし最近は一つの商材やサービスを広告するにおいても複数のバリエーションで展開するのが一般的であり、例えばご高齢の方向けであれば地域密着型で分かりやすい表現を重視すると良いでしょう。
カタカナ言葉を使わないのも重要です。
ということでご高齢の方向けのデザインであれば、以下のようなデザインが事例としては想定されるでしょう。
ちなみに上記の画像は分解していくと以下のようなポイントをもとに設計されています。
【Web上】歯科医はどこで入れ歯の広告出稿が可能?
上記を総合して入れ歯や義歯の広告を展開するにはどのような広告出稿先が良いのでしょう。
具体的には以下3つがポイントとなってきます。
1:ホームページ
まずは自院公式ホームページが重要です。
Web広告を出稿した際に広告の受け皿や「飛び先」になるホームページを用意しておく必要があります。
その他情報発信やきちんとしたクリニック・歯科医院であることを見てもらうためにも、やはり公式ホームページは用意しておきたいものです。
なお、具体的には今から10年以上前に作られたホームページの場合は賞味期限切れ状態になっていることも考えられます。最近のスマートフォンに対応していなかったり、スマートフォンに対応しているが拡大ができなかったりして見づらかったりするケースがあります。
こういった場合には業者に依頼してホームページのリニューアルも検討の選択肢に入れておきたいところです。
やはり広告としては古いホームページだとその成果が数字として下がってしまうことがあります。
2:Web広告
続いてWeb広告です。先ほどまでにご紹介してきたようなFacebook広告Instagram広告などを出稿していくことになります。
具体的には1クリックいくらといった形で広告費を支払っていくことになりますが、この広告費についてはWeb広告の場合様々なテクニックや分析によって、その費用が大きく変動する特徴があります。
例えば全く同じ成約率なのに、1クリックあたりに支払うべき広告料が1200円だったり、反対に800円で済んでしまうケースもあるなど・・・この辺りは広告運用のプロが介入することでより良い数字に調整することができるでしょう。
3:SNSアカウント
SNSアカウントの開設やSNS広告も効果的です。先程ご紹介したようなSNSにおけるWeb広告のほか、インフルエンサーさんとタッグマッチを組み、お金を支払う形で投稿で取り上げてもらうといった方法もあります。
(昔よくあったTVのバラエティ番組の中で「CMのような寸劇をやってもらう」のと同じイメージです。)
なお、これはインフルエンサー広告と言ったりします。
まとめ
今回は入れ歯や義歯の広告展開を行いたい歯科医師の方や歯科医院の方へ向けて、入れ歯や義歯の関係広告を出稿する場合のコツや禁止されている表現等についてご紹介してきました。
結論から言えば、入れ歯や義歯の需要は今後も伸びていくことが想定されており、広告展開をお考えになるのは重要な施策と言えるでしょう。
またこの時、広告代理店に全ての広告運用を任せてしまうと結果的にノウハウやテクニックが自社に残らないというケースもあります。
とはいえ自院で広告担当者を一から選任するとなれば採用費もかかります。
また広告に不慣れな若いスタッフの方にいきなり広告をやるように命じるのもまた、酷な話です(インターネットに慣れ親しんでいるのと広告出稿に明るいのはまったく別の話です)。
そこでおすすめしたいのがインハウス支援です。
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これにより最終的には広告担当者の方が自院の広告担当者として育ち広告運用を内製化することができるようになります。
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・広告代理店への外注・委託と異なり、ノウハウやテクニックは自社(自院)に残る
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よって薬機法・医療広告ガイドライン等の各種関連法規についても対応が可能となっており、さらに
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