基本的に業種を問わず、現代は広告が重要な位置を占める時代です。広告媒体によって特性も見られますが、基本的にその中でも「WEB広告」は、どの業種でも押さえておきたいところです。
そこで出てくる「広告運用を内製にするか外注にするか」という問題ですが、広告運用は内製・外注ともに、それぞれメリットとデメリットがあります。
そこで今回は、広告運用の内製と外注を比較検討していきます。双方のメリットを述べながら、どちらが賢い方法であるのかを考えていきましょう。
目次
【内製・外注】広告運用の2つの運用方法【徹底比較】
まず、広告運用の2つの方法である「内製」と「外注」について、コストやノウハウの蓄積などの面から比較したものを表にまとめてみました。
種別 |
内製 |
外注 |
コスト |
コストを抑えられる |
人件費などのコストが発生する |
ノウハウ |
社内にノウハウを蓄積できる |
広告運用業務全般を担ってくれる(ノウハウは外注業者が持つ) |
成果 |
広告出稿・運用のノウハウが無く、最初は成果が得られない場合も多い |
プロの手によるスムーズな広告運用が可能 |
予算 |
比較的気軽に運用できるが、設定ミスなどにより想定外の費用が発生する事例が多い |
広告費+運用代行費(ただし最適化してくれるのでトータルコスト◎のケースが多い) |
連携 |
社内の連携が円滑にいかないケースも |
社内担当者+決裁権者と業者担当者の連携がメイン |
意外と「お金がかかるから自社運用で良いじゃないか」との早計なケースも見られます。
特にWEB広告は予算設定が煩雑で、内製の場合は以下のような大きなミスを伴うケースもあります。
- 月予算200万と設定したつもりが日予算200万に設定していた
- 入札上限額を設定しておらず、1クリック獲得に数千円かかっていた
これも含めて経験値!といえるのであれば内製でも問題はありませんが、結果とコスト重視であれば却って広告運用を外注したほうがよいケースもあります。
自社でノウハウを蓄積できる内製
さて改めて、広告運用の2つの方法について詳しく説明していきたいと思います。内製とは、自社で広告運用する方法のことを指します。
内製での広告運用における一番のポイントは、広告運用のノウハウを自社内に蓄積できる、という点です。
自社内にノウハウが蓄積されるということは、時間が経つにつれその会社での広告運用の技術が向上するだけでなく、新しい商材ができた時に素早く広告運用に着手できるということを意味します。
広告のプロを頼れる外注
続いて外注です。
外注とは、他の会社に広告運用を任せる方法のことを指します。
外注費はかかるものの、広告運用をその道のプロが運用してくれるので、安心して任せることができます。
外注に出すということで、広告運用のために自社の人材を改めて割く必要もありません。
また自社の人材の勉強・研修期間もいらないため、気軽に広告運用を始めることができるのも、この方法の特徴のひとつです。
内製で広告運用するメリット
次に、内製で広告運用をするメリットについて考えていきます。広告運用を内製化するメリットとして、大きく以下の3点が挙げられます。
- 外注費を削減できる
- 商材を理解した担当者が運用できる
- 社内にノウハウを蓄積できる
以下、一つずつ解説していきます。
外注費を削減できる
広告運用を外注化すると、どうしても外注費というものがかかってしまいます。月額の代行手数料や、広告掲載までにかかる初期費用も必要です。
広告運用を内製化することで、これらの費用をかける必要が無くなります。少しでも費用を抑えたい場合は内製化がおすすめです。
商材を理解した担当者が運用できる
広告運用を内製で行なうということは、自社商材の広告運用を自社の人材が行うことに他なりません。
つまり、広告運用をする商材について詳しい人が広告運用をできるということです。これは大きなメリットと言えます。
例えば鮮魚のECサイトなのに「魚なんて赤身と白身くらいしか分かりません・・・」という広告業者に広告を依頼すると、やはりUSP(独自価値・強み)のプッシュも弱くなります。
自社の商品に一番詳しいのは、やはり自社の人間です。商材に詳しいほど、商材の具体的なターゲット層の設定や、訴求力の高い広告の作成ができると言えます。
社内にノウハウを蓄積できる
広告運用に関するノウハウを社内に蓄積できることも、内製の大きなメリットのひとつです。広告運用のレポートや実績を社内で共有することができます。
広告運用に関する知識は理論以上に「実際に運用を経験して得られる知識やスキル」のほうが重要度や貢献度が大きいものだったりします。
また、広告運用の内製化によって得られた経験や情報は、今後の広告運用だけでなく既存商品の改善や新商品開発のヒントにもなっていくものです。
それらすべてを勘案すると、 広告運用のノウハウや成功事例は会社にとって大きな財産となる、と言えます。
外注で広告運用するメリット
今度は、広告運用を外注化するメリットについて考えていきます。広告運用を外注化するメリットとして、大きく以下の3点が挙げられます。
- 広告運用のプロに運用を任せられる
- 広告運用に関する知識を共有してもらえる
- 自社の社員を他の業務に集中させられる
一つずつ解説していきます。
広告運用のプロに運用を任せられる
広告運用を外注化すれば、広告運用のプロに運用を任せることができます。
内製化を選択すると、広告運用の知識を社内の人材が一から学ぶ必要があり、時間も手間もかかります。
一方、外注すれば、広告運用のプロは様々な会社での運用実績を持っているため、自社についても素早く広告運用をはじめることが可能です。
また、トラブルが発生した際にプロが素早く解決してくれる、というメリットもあります。
広告運用に関する知識を共有してもらえる
広告引用を外注化することで、広告運用に関する知識を共有してもらうことができるのも大きなメリットです。
広告運用のプロは、常に最新のトレンドをチェックして広告運用に取り入れるようにしています。
(信じられないかもしれませんが、広告運用は細かいルールや運用まで含めるとほぼ毎日ルールやノウハウが更新されます。)
その知識を共有してもらえるため、内製でやるよりも効果的な広告運用が可能であるといえます。
もちろん現代は、ネットなどを通じてなんでも調べられる時代ではあります。
しかし、何かを調べるにしても、土台となる知識が必要です。なによりプロの肌感覚に勝るものはありません。
自社の社員を他の業務に集中させられる
会社にとっては、広告運用以外にも必要な業務はたくさん存在します。
広告運用だけに人材を特別に割いたり、新規に人材を雇用するのは、難しい側面があります。
広告運用ならば自社内でどうにかなる、と考える人もいるかもしれません。
・・・が、オススメしません。大変です。予想の5.2倍くらい(※)大変です。
※当社代表の体感より
例えば、広告の入札単価の確認や運用の改善など、時間のかかるタスクも多々存在します。
その点、外注化をすれば自社内で広告運用にかかる手間を最小限にでき、その他の自社業務に集中することができます。
社内に担当者を配置する必要がなくなり、社内で対応すべき広告運用以外の業務の人員を強化することもできます。
広告運用を内製で行なう場合のデメリット
広告運用を内製化する際のデメリットについて解説します。
自社で最新情報を収集する必要性、担当者の育成、成果が出るまで時間がかかるなどの課題に直面しうることを覚えておいてください。
自社で最新情報を収集しなければいけない
広告業界は刻一刻と変化しています。
「何がトレンドか?」、「GoogleやFacebookのアルゴリズムはどのように変動しているのか?」、そういったことを常に追いかけて行くためには、自社の時間とリソースを大いに必要とします。
内製の場合には、その情報収集の負担が自社にかかってくるのです。
例えば、GoogleアドワーズやFacebook広告のようなプラットフォームはよくアップデートされます。それに伴い、どのように広告を最適化するか、最新の広告手法は何かといった具体的な運用方法も日々変わってくるでしょう。
内製化で特に難しいのは、これらの情報を自社でキャッチアップしなければいけない点です。
担当者の育成が必要
自社で広告運用を行なう場合、専門的な知識を持った担当者の存在は不可欠です。そのため、担当者の育成は避けては通れません。
しかし、ここには大きな課題があります。それは、「育成には時間とコストがかかる」ということです。
広告運用のスキルを身につけるためには、テクニカルな知識はもちろん、それを活かすための経験が必要です。
なぜなら、広告運用は一筋縄ではいかないからです。広告クリエイティブの作成、ターゲティング、予算配分など、様々な要素が絡み合い、それらを総合的に考えて運用していかなければなりません。
成果が出るまで時間がかかる
広告運用の結果が出るまでには、一定の期間が必要です。「運用スタートからすぐに結果が出るわけではない」、この事実を理解しておきましょう。
また、適切な広告運用を行なうためには「試行錯誤」が必須です。
どの広告がターゲットに効果的なのか、どのようなメッセージが反響を呼ぶのかを見つけ出すには、広告の配信後も、その結果を分析して改善のために繰り返し調整していくことが求められます。
内製化で広告運用を行なうには、時間とコストが必要になるのです。これを問題なく継続できるリソースと体制が整っている会社は、決して多くないでしょう。
広告運用を外注する場合のデメリット
広告運用を外部に委託することは、一見すると素晴らしいメリットが見えますが、当然ながら、デメリットも存在します。ここでは、それらのポイントを詳しく見ていきましょう。
委託費用がかかる
外部に広告運用を委託する場合、費用も無視できない要素のひとつです。
「業者に任せれば安心」と考えるかもしれませんが、その「安心」には確かなコストが伴います。また、必ずしも支払った金額に期待しただけの広告効果が得られるとは限りません。
たとえ十分な予算があったとしても、自社の財務状況を常に把握し、最適な予算組みができているかどうか検討する必要があります。
社内にノウハウが蓄積しない
広告運用を全て外注すると、外部業者が得た成果とともに、その過程で蓄積されたノウハウも外部へ流出します。
結果的に、会社内にノウハウが蓄積されにくくなってしまうのです。
また、広告運用を行なう業者が交代した場合、業者に合わせてその都度運用方針を見直さなければなりません。ここで時間がかかる点も、大きなデメリットと言えるでしょう。
迅速な対応ができないことがある
広告運用を外部に任せると、独自の施策を速やかに実施することが困難なケースもあります。
「特定の商品やサービスのプロモーションを急きょ行いたい」もしくは「競合他社の広告展開に対応したい」といった状況において、自社だけでなく業者側の対応も必要になると、迅速に対応できない可能性もあるでしょう。
以上が、広告運用を外部に任せる際の主なデメリットです。課題を知っておくことで、それぞれの問題点をどのように解消すれば良いのか、また外部に依頼する際にどのような観点でパートナーを選ぶべきかなどの答えも見つけやすくなるでしょう。
Web広告運用は内製と外注どちらがおすすめ?
Web広告運用では、広告の結果を最大限に引き出すためにも適切な運用方法が求められます。
選択肢として考えられるのが、やはり内製化と外注の2つです。それぞれに特性があり、選ぶべきシチュエーションも異なります。
続いては、内製と外注それぞれの特性を踏まえたうえで、ケースごとにどちらの方法を選ぶべきか具体的に解説します。
内製化がおすすめの場合
まず「内製化」をおすすめするのは、自社で広告運用のノウハウを蓄積したい場合です。
「広告運用はまさに我々自身が手掛けるべき」という価値観を持つ企業においては、内製化が最適な選択でしょう。
また、自社のビジネスモデルや顧客の反応を熟知している社内の担当者が運用することで、よりターゲットにフィットした広告運用が可能となります
もちろん、内製化当初は困難に感じるかもしれません。しかし、一度ノウハウが身につけば長期的に効果を発揮するでしょう。
外注がおすすめの場合
一方で「外注」をおすすめするのは、まずは速やかに結果を出したい場合や、自社で適切な人材を確保するのが難しい場合です。
外部のプロに依頼すると、多くのケースで即座に一定の結果を得られるでしょう。また、自社での人材育成や人件費の面から見ても、外注は有効な選択肢となり得ます。
ただ、広告運用のノウハウが社内に蓄積されないデメリットもありますので、その点を理解した上で活用することが肝心です。
伴走型広告運用インハウス支援がおすすめの場合
さて、これまでは内製と外注の二者択一の視点から運用方法を考えてきましたが、実はその両者のいいところを取った第三の選択肢も存在します。
それが「伴走型広告運用インハウス支援」です。
伴走型インハウス支援とは、一般的にイメージされる広告代理店ではなく、御社のチームの一員として寄り添いながら一緒に広告運用を行なう方法です。これにより、社内に広告運用のノウハウを蓄積しつつ、外部専門家の知見も活用できるというメリットがあります。
特に、初めて広告運用を行なう企業や、既存の広告運用に課題を感じている企業にとっては、この選択肢は非常に魅力的かもしれません。
外注と内製のハイブリッド:伴走型インハウス支援とは
「伴走型広告運用インハウス支援」について詳しく解説します。
広告運用の最大の課題と言えば、内製化したいが専門知識がなく結果が出せない、または外注しているが費用が高いといったものでしょう。どちらの問題も解消するための新たな選択肢、それが伴走型インハウス支援です。
伴走型インハウス支援では、広告運用を専門とする外部のパートナーが、御社のチームと一緒に成果を上げるために活動します。これにより、社内のメンバーが広告運用のスキルを身につけると同時に、結果を出すことが可能となるのです。
具体的には、インハウス支援ではまずチームと一緒に広告の運用を行い、スキルの向上を支援します。その上で、短期的な成果を上げるための戦略や施策を一緒に考えて実行していきます。続いて、長期的な視点での成功に向けて持続的な運用体制の構築を支援します。
具体的なサービス内容は「広告運用の計画立案」「広告の作成や運用」「成果分析と改善策の提案」などです。これらのサービスは広告運用全般をカバーしているため、いずれ社内だけで広告運用を行える能力も育つでしょう。
結果を出しつつ自社の能力を向上させるためにも、伴走型インハウス支援を行っている会社に相談することは一考の価値があります。
「より効果的な広告運用を実現したい」「自社で広告運用を行える体制を整えたい」と考えている方は、ぜひ伴走型インハウス支援を検討してみてください。
【結論】広告運用は外注するのが賢い?
ここまでの結論としては、広告運用は外注化する方に軍配が上がるといえます。
もちろん内製での広告運用にもメリットはありますが、以下のような運用課題もあります。
成果の出る広告運用の実現、広告運用の戦略の一からの立案、魅力的&ガイドライン準拠の広告・CR作成などを社内だけで一から作り上げるのは、よほどの専門家でない限り難易度が高くまた時間もかかります。
広告運用をプロに任せれば、これらの難問を基本的に全て任せることができます。しかも、多くの広告運用を専門的に扱ってきたプロだからこそ、賢い広告運用が可能でもあります。
外注費がかかるというデメリットもありますが、その道のプロを入れることで外注費以上の成果が期待できます。
まとめ
今回は、広告運用の内製と外注を比較検討してきました。また、内製での広告運用、外注での広告運用、それぞれのメリットやデメリットについても詳細に述べてきました。
そして、このような比較検討を通じて、広告運用は外注化する方が賢いと言えます。
もちろん、会社の状況によっては内製の選択が妥当であることもあり得ます。
しかし、成果の出る広告運用などの実現のためには、やはり外注して、広告運用のプロに任せるのが賢い選択といえます。
弊社では伴走型のインハウス支援により、 「広告担当者の育成」を承っております。
・広告運用の品質はプロ水準
・実際に運用するのは貴社(貴院)広告担当者
・広告代理店への外注・委託と異なり、ノウハウやテクニックは自社(自院)に残る
といった特長があります。
さらに弊社は「薬事法管理者在籍のインターネット広告代理店」です。
よって薬機法・医療広告ガイドライン等の各種関連法規についても対応が可能となっており、さらに
・YMAA(薬機法、医療広告ガイドラインの知識を習得した広告取扱担当者)
・KTAA(景品表示法・特定商取引法の知識を習得した広告取扱者)
も取得しておりますので、高い水準での広告運用をご提供可能です。
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