少子高齢化が進む昨今、顧客の獲得が非常に厳しい情勢に置かれている業種があります。
そうです、学習塾です。
学習塾の集客は今や、電車の中吊り広告のみならずWEBでの集客もほぼ必須。
広告出稿の方法も費用対効果を考えて最適な方法かつ最短ルートで検討していく必要があります。
そこでこの記事では、学習塾の効果的な集客方法6つと、その効果を高めるためのコツを紹介しています。
また、学習塾の集客で注意すべき点、学習塾の集客に必要なものとその費用の相場、学習塾の集客を依頼する対象についても解説しています。最後に、記事のまとめをご紹介しています。
学習塾の集客方法について詳しく知りたい方は、ぜひご一読ください。
目次
学習塾の集客はなぜ必要?理由を解説
現在の教育業界の状況を見てみれば、学習塾の集客の必要性が一目瞭然です。
競争が激化する中で生き残り、繁栄を続けるためには、「広告」や「集客」を用いたマーケティング活動が不可欠となります。
ここからは、学習塾の集客が必要な理由についてそれぞれ解説していきます。
少子化による顧客の減少
まずは「少子化」により生徒の数が減少しているという問題から考えてみましょう。
厚生労働省が今年6月に発表した人口動態統計によると、2022年に生まれた日本人の子ども(出生数)は77万747人で、統計を始めた1899年以降で最少となり、初めて80万人台を割り込みました。
また、合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む見込みの子どもの数を示す指標)は1.26に落ち込み、こちらもデータのある1947年以降では2005年と並んで過去最低の水準となりました。
これらのデータから、日本の少子化の加速が止まらない状況であることがわかります。そして、その結果として入塾希望者の数も激減しているのです。
従来の集客方法だけでなく、新たなアプローチも必要不可欠となってきていると言えるでしょう。
競合他社による広告の多様化
次に、競争相手の増加とその多様性を見逃すわけにはいきません。「オンライン塾」や「個別指導塾」といった新規事業者が増えているため、他社と差別化を図れるかどうかが重要となります。
実際、近年は個別指導型の学習塾が業績を伸ばす傾向にあります。例えば、やる気スイッチグループは、個別指導塾「スクールIE」を展開しており、2022年2月期の売上高は前の期比20.2%増の約477億7,300万円でした。
学習塾業界は、上に述べたような少子化が進む中で、新規事業者や差別化に成功して売上を伸ばす他社と渡り合っていかなければいけない状況と言えるでしょう。
そのような状況下では、有効な広告やウェブ集客を行うことで、一定の優位性を保つことが期待できます。
見込み客との接触方法の変化
学習塾の集客と言えば、昔は広告塔や看板、地域のイベント参加などのオフラインな方法が主流でした。しかし現在では、インターネットやSNS、メールマーケティングなどが主流となっています。
例えば、SNSのひとつであるInstagramを活用した学習塾の広告の成功事例としては、公文教育研究会(KUMON)の公式アカウントが挙げられます。
公文教育研究会のアカウントでは、独自のハッシュタグを活用し、視覚的なコンテンツを通じて塾の雰囲気やイベント情報を伝えたり、リポストというテクニックを用いてコンテンツの拡充を図っています。
小学生から高校生までの保護者の方というと、20代から40代が多くを占めるでしょう。また、この年代はSNSをはじめとするインターネットになじみがあると考えられます。
よって、最新の媒体を活用して顧客との接触機会を増やすことが重要なのです。
学習塾の効果的な集客方法6選
ここでは、学習塾の集客に効果的な6つの方法をご紹介します。その6つとは、Web広告、SEO対策、MEO対策、TVCM、イベント、SNSです。
順に見ていきましょう。
1.Web広告を活用した学習塾の集客
学習塾の集客方法としてまず、Web広告は総合的に考えても費用対効果の高い方法です。主にリスティング広告やディスプレイ広告が多く利用されています。
Web広告は潜在顧客にターゲットを絞り、メッセージを届けることができるという特性があります。
重要なのは、ターゲットを絞った魅力的な広告を作成することです。
こうしたところから見ても、学習塾の集客にはやはりWeb広告はかかせません。
2.SEO対策を活用した学習塾の集客
SEO対策を活用して学習塾の集客をはかることによって、Googleなどの検索エンジンで表示されやすくなり、集客力の向上につながるというメリットがあります。
ただし、SEO対策は、その学習塾独自のコンテンツを掲載し続けたり、検索アルゴリズムの更新があるたびにそれに最適化したりなど、一定の手間を必要とします。
また、SEOの対策方法を間違って行うと逆の効果をもたらす可能性もある点には注意が必要です。
3.MEO対策を活用した学習塾の集客
MEOとはMap Engine Optimization(マップエンジン最適化)の略称で、地図検索での上位を目指すことを意味します。具体的には、Googleマップ上での検索順位をアップさせる対策のことを指します。
MEO対策を活用して学習塾の集客をはかるメリットとして、地図検索を通してより多くの人に知ってもらえる可能性があります。また、Google Mapの口コミ対策を行うことでさらに集客効果をあげることができます。
ただし、MEO対策を行うためには費用や手間がかかる点は注意が必要です。
4.テレビCMを活用した学習塾の集客方法
テレビCMは、学習塾の集客に最適な方法のひとつです。
幅広い視聴者にリーチでき、強力なメッセージを伝えることができます。
しかし、テレビCMは高額であり、慎重なプランニングが必要です。
5.イベントを活用した学習塾の集客方法
学習塾の集客方法として、イベントはとても有効な手段です。学習塾の具体的なイベントとしては、お試し講座の開講や、無料テストの実施、あるいは地域のイベントへの協力・参加などが考えられます。
イベントによって、学習塾を核とするコミュニティ意識を醸成し、まだ学習塾に通う年齢には達していない子どもを持つ親などのような、潜在顧客との関係値を取ることができます。また、イベントは学習塾のサービスや専門性をアピールする場としても活用できます。
6.SNSを活用した学習塾の集客
SNS(ソーシャルメディア)は、現在のところ学習塾の集客に最適な手段のひとつです。幅広い層に学習塾の魅力を発信することができますし、何より目と耳、直感に刺さる方法でメッセージを届けることができます。
また、SNSは潜在顧客との関係を構築し、学習塾のサービスや専門性をアピールするために活用することも可能です。インスタグラムなどで受験に役立つトピックスを発信するなどもおすすめです。
学習塾の集客効果を上げるコツ
ここでは、学習塾の集客効果を高めるためのコツをご紹介します。
以下のポイントを丁寧に行うと、より効果的な集客となるためぜひご確認ください。
- 魅力的・効果的な広告の制作
- 効果測定を行う
- リードナーチャリングを行う
- 見込み客にフォローアップを行う
1.魅力的・効果的な広告の制作
費用やサービスをわかりやすく、正しく伝えることがまず大前提として、その上で、魅力的で効果的な広告を作成することは、学習塾の集客のカギを握ります。
広告には、学習塾の費用やサービス内容を明確に、そして正しく記載するようにしましょう。そうすることで、お客様の判断材料になり、学習塾への信頼感も生まれます。
2.効果測定を行う
広告の効果を測定することも重要です。
学習塾ではチラシ、ホームページ、看板など複数の集客方法を実施しているケースが多いでしょう。
効果測定では、月間でどのくらい入塾生が増えたか集計するだけでなく、各広告からどの程度集客できたか計測するのです。そして、集客効果のある広告施策に対し、より広告予算を割り当てることで効果的な集客が期待できます。
ただし、そ広告の効果の指標はわかりにくく、詳細な分析が必要な場合もありますので、専門家による分析をおすすめします。広告の効果を測定することで、どのような方法が学習塾の集客に効果的なのかを明確にすることができます。
3.リードナーチャリングを行う
学習塾の集客には、リードナーチャリングも欠かせません。
リードナーチャリングとは、獲得した見込み客(これをリードと言います)を、有益な情報の提供などを通して中長期的に育成(これをナーチャリングと言います)し、購入意欲を高め、将来的な受注につなげていくマーケティング手法のことです。
広告で見込み客を集めることができても、リードナーチャリングが非効率的であれば、優良な顧客に転換できない可能性があります。見込み客を優良顧客へと育成するために、タイムリーで適切な情報を提供することを心がけましょう。
4.見込み客にフォローアップを行う
学習塾の集客成功のためには、見込み客への綿密な「フォローアップ」が不可欠です。
体験入学や授業体験に参加した、または塾に問い合わせをしてきた見込み客が、その後何もアクションを起こしてこないケースも多くあります。そのような場合には、長期休暇中の講習や無料相談に関するお知らせをダイレクトメールで送付する、もしくは電話連絡してみることもよいでしょう、
ここで見込み客から「もう少し考えたい」との返答があった場合、無理に入塾を押し付けることはおすすめできません。
あくまでも塾選びの良きパートナーとして関わりつつ、現在の状況や今後の意向についてヒアリングしましょう。信頼してもらえれば、今後の塾の利用も期待できます。
【失敗を回避】学習塾の集客での注意点
ここでは、学習塾の集客で気をつけるべきことを説明します。
学習塾の集客では以下の点に注意して広告運用や集客を行うことで、失敗を回避しやすくなります。
- ターゲットを絞る
- 合格実績は盛らない
- 実績掲載時には生徒の個人情報に配慮する
- 他の学習塾をけなすような広告はNG
- 広告の「出しっぱなし」はNG
- 塾の特色・強みを明確に打ち出す
ターゲットを絞る
学習塾の集客では、ターゲティングが重要です。
ターゲティングは、塾が集客したい生徒の学力、志望校、勉強したい科目などに応じて行う必要があります。そうすることで、効果的に適切な人にリーチすることができ、集客の可能性が高まります。
合格実績は盛らない
成功率については盛らないようにしましょう。
かえって正直に伝えることが大切です。
合格実績に嘘や虚偽、誤解を招くような情報を記載すると、品質の不当表示となる可能性があります。
そのため、学習塾の合格率については、正直で透明性の高い情報を提供することが大切です。
実績掲載時には生徒の個人情報に配慮する
学習塾の実績を掲載する際には、生徒の個人情報に配慮することが大切です。
成果をサイトに掲載する際は、必ず生徒と保護者の同意を得るようにしましょう。そうすることで、生徒とその家族のプライバシーを守ることができます。
他の学習塾をけなすような広告はNG
学習塾の集客を行う際には、他の学習塾を尊重することが大切です。
他の学習塾をけなすような広告はNGですし、倫理的に問題があると思われる可能性もあります。自社の広告を出す際には、他の学習塾を尊重した上で、自社の魅力を伝えるように心がけましょう。
広告の「出しっぱなし」はNG
効果測定をしないまま、広告を「出しっぱなし」にしないことです。
そうすることで、広告の効果を確認することができますし、今後の広告の戦略を考える際にも、重要なデータとなります。広告予算を最大限に活用するためにも、効果測定は大切です。
塾の特色・強みを明確に打ち出す
多くの塾がある中で、見込み客に「この塾をぜひ利用したい」と思わせる必要があります。そのためには、教える科目や内容、教え方などの「自塾の特色や強み」を明確に打ち出しましょう。
たとえば「〇〇塾は専門的な数学の指導に強みがあります」などと表現することで、ターゲットに訴求しやすくなります。
学習塾の集客に必要なもの&費用相場は?
ここでは、学習塾の集客には何が必要で、どれくらいの費用がかかるのかについて解説します。
学習塾の集客における主な費用項目 |
費用相場の目安 |
WebサイトやLPの制作代金 |
15万円前後~ ※場合によっては100万円超 |
広告宣伝費 |
売上の10%~15%程度 |
広告運用委託料 |
月額200万円~ |
Webサイト&LP
WebサイトとLP(ランディングページ)の作成は、学習塾の集客で最も重要です。
WebサイトやLPは、視覚に訴え、使いやすいデザインにすることが大切です。制作費の相場は、安いものでは15万円前後、高いものでは100万円を超えるケースもあります。
広告宣伝費
学習塾の集客では、広告宣伝費も重要です。広告費は、広告の種類や予算の大きさによって異なります。目安としては、売上の10%~15%が妥当なラインです。
広告方法 |
費用相場※目安 |
チラシ※1万部 |
約5~10万円前後 |
看板※外照式 |
約20万円前後 |
ウェブ広告 |
約5万円~ |
広告媒体やオフライン広告によっては地域により費用が異なりますので、広告主や広告に強い企業に費用相場を確認されるとよいでしょう。
特に、ウェブ広告は配信先、配信期間、ターゲット等により費用が変動しますので、プロに見積もりを取ることをおすすめします。
広告運用委託料
学習塾の集客には、広告運用費も必要です。この広告運用を広告代理店に委託した場合、広告代理店によって異なりますが、広告の出稿費用を含めて月額200万円~が目安です。
学習塾の集客は誰にお願いすればいいのか?
ここでは、学習塾の集客を誰に依頼するべきかについて見ていきます。学習塾の集客については、大きく分けて「広告代理店」「フリーランスの広告運用担当者」「インハウス支援会社」の3つの選択肢が考えられます。
広告代理店
広告代理店への依頼は、学習塾の集客に有効な手段です。
専門的な知識やノウハウを持っているため、ターゲットにリーチできる効果的なキャンペーンを行うことができます。
しかし、広告代理店を利用すると費用がかさむことや、広告運用のノウハウが自社内に残らないことといったデメリットがあります。
フリーランスの広告運用担当者
より費用対効果の高いソリューションを求めるのであれば、フリーランスの広告運用担当者も良い選択肢になります。
ただし、個人事業主の場合は対応リソースも弱く、他の仕事で忙しいなどで対応が遅くなるケースもあります。
【おすすめ】インハウス支援会社
学習塾の集客におすすめなのが、インハウス支援会社です。
インハウス支援会社はターゲットにリーチできる効果的なキャンペーンを実施するための専門知識やノウハウを持っています。また、キャンペーンを成功させるために、継続的なサポートも行ってくれます。
当社・株式会社SISでは、広告代理店の知識とスキルを活かしつつ、自社内のスタッフと連携した広告運用のサポートを行なっています。
学習塾の集客や広告に関するよくあるQ&A
続いては、学習塾の集客や広告に関する一般的な質問とその解答を取り上げます。
様々な角度から考えることで、塾運営者自身が直面する問題や課題を深く理解し、より効果的な集客活動を行うことができるでしょう。
Q.インターネットからも塾の申し込みがあるって本当ですか?
A. はい、その通りです。
現代はデジタル時代とも言えますから、インターネットから塾への申し込みが増えているのも自然な流れと言えるでしょう。
例えば、塾の公式ウェブサイトからの申し込みや、SNS、メールなど様々な経路からのアクセスがあります。また、最近では「オンライン学習」の需要も増しており、これに対応する形で「オンライン入塾」の需要も伸びています。
そのため、インターネットを活用した集客は、塾運営者にとって非常に重要な要素の一つです。
Q.学習塾ではどのようなネット広告がよく利用されていますか?
A. 「Google AdWords」や「Yahoo!プロモーション広告」などの検索連動型広告や、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の広告、リターゲティング広告などが利用されています。
これらの広告を上手く活用すれば、ターゲットとなる見込み客に効果的にアプローチを行うことが可能です。
これらの中でも、特に「リターゲティング広告」は、一度サイトを訪れたユーザーを再度サイトに誘導する効果があるため、より効果的な集客が期待できるでしょう。
Q.どのような学習塾にインハウス支援の集客サポートがおすすめですか?
A.特に広告運用のスキルがまだ未熟な塾や、新しく学習塾を開設する際におすすめです。
インハウス支援は、プロの広告運用担当者が塾の一員として参加し、実践的な広告運用を共に行うことで集客力を高める支援形態です。
現場の実践を通じて広告運用のスキルを身につけられるため、自社の広告運用能力を内部で育てることが可能となります。
これから広告運用を始める学習塾や、運用のスキルを高めたい学習塾には最適なサポート方法と言えるでしょう。
まとめ
今回は、学習塾の効果的な集客方法や、その効果を高めるためのコツ、学習塾の集客で注意すべき点、学習塾の集客に必要なものとその費用の相場、そして学習塾の集客を依頼する対象について、詳しく解説してきました。
学習塾の集客には、ターゲット顧客の理解、効果的で魅力的な広告の作成能力、広告の効果測定能力が必要となってきます。
そして学習塾の集客は、広告代理店に委託するのか、フリーランスの広告運用担当者に依頼するのか、インハウス支援会社を利用するのかといった選択肢があります。
いずれにせよ、コストとパートナーの技術、そして今後どのように集客をしていきたいのかを意識することが重要です。
弊社では伴走型のインハウス支援により、 「広告担当者の育成」を承っております。
・広告運用の品質はプロ水準
・実際に運用するのは貴社(貴院)広告担当者
・広告代理店への外注・委託と異なり、ノウハウやテクニックは自社(自院)に残る
といった特長があります。
さらに弊社は「薬事法管理者在籍のインターネット広告代理店」です。
よって薬機法・医療広告ガイドライン等の各種関連法規についても対応が可能となっており、さらに
・YMAA(薬機法、医療広告ガイドラインの知識を習得した広告取扱担当者)
・KTAA(景品表示法・特定商取引法の知識を習得した広告取扱者)
も取得しておりますので、高い水準での広告運用をご提供可能です。
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