WEBマーケティングを行う方の目的は「自社の売上アップ」であることに間違いはありません。
しかし、WEBマーケ&広告を展開するとき、最初から直球火の玉ストレートで「買ってください!」というメッセージを前面に押し出しても、最近は中々購買に至らないこともあります。
そこで最近国内でも徐々に取り入れられ始めている考え方が「カスタマージャーニー」です。
今回は、売れる仕組みを作る「カスタマージャーニー」とは?から始まり、実際に広告運用に取り入れる方法・流れについても解説します。
目次
【そもそも】カスタマージャーニーとは?
まずは「そもそも」ということで、「カスタマージャーニー」とは何かについて触れてみます。
「カスタマージャーニー」は正式名称を「カスタマージャーニーマップ」といい、ざっくりと説明すると「顧客の商品購買に向けた心理的な動きを一連のストーリー(ジャーニー=旅)として描き出し、それを時系列に沿って追っていくことで、ターゲットがどんな気持ちになって、何を求めているのかを読み解く手法、またはそれを用いたマーケティング施策」のことです。
例えば、ユーザーが何か商品やサービスを購入するとき一般的には、以下のような「心理的変化」があって商品購入に至っていると考えられます。
ここでは「お風呂で音楽やラジオを聴きたい」と考えている人を例にとって解説します(※当社スタッフの実例です)。
「あ~、最近お風呂で無音っていうのが何だか気になるなあ。できればお風呂でも音楽を聴けたらいいなぁ」
「そうだ、スマホをBluetooth接続できて、なおかつ防水のスピーカーがあればいいんだったっけ?」
「よしっ!じゃあとりあえず、ネットで探してみるかな……おっ、防水スピーカーっていうのがあるのか!」
「ふむふむ・・・どうやらA社の商品が安くて音質もいいらしい・・・あと吸盤で壁に付けられるのか・・・」
「じゃあ、コレを買おう!」
・・・このようにユーザーはまず「悩み・課題の発見」→「情報収集・調査」→「意思決定・行動」といったステップを経て、最終的に欲しいものを手に入れます。
この一連の流れを図式化すると以下のようになります。
■ 悩み・課題の発見
・ ユーザーは「お風呂で無音が嫌だ」という「悩み・課題」を抱えている。
・「お風呂で音楽やラジオを聞きたい」という「欲求」がある。
■ 情報収集・調査
・「お風呂で音楽やラジオが聞けるもの」という「情報」を集める。
■ 意思決定・行動
・ユーザーは「A社の『B社より安い』防水スピーカー」を買うことに決める。
・「A社に電話をする」
・「注文する」
・「届くのを待つ」
・「届いたので早速使ってみた。満足した」
というように、上記の例では「お風呂で音楽を聴く」という目的が達成されました。
つまり、上記で示した通り、まずは「悩み」「課題」を見つけ、そしてその解決のために必要な情報を収集することが最初のステップになります。
これがカスタマージャーニーマップです。
カスタマージャーニーの要素&策定の順番まとめ
上記で簡単にカスタマージャーニーの概要をご説明しましたが、実際にはもう少し細分化して要素を分解し、それぞれのフェーズに合った広告戦略を立案していく必要があります。
では、具体的にどのような要素が必要なのでしょうか? 以下に代表的な項目を順番ごとにまとめてみたので参考にして下さい。
1.ペルソナを決める
2.フェーズを決める
3.フェーズごとにペルソナの行動・心理を想定する
4.フェーズごとにどういった接触が好適か考える
5.TODOリストを作り行動する
6.効果測定と改善
順に解説していきます。
1.ペルソナを決める
まず最初に決めるべきなのは「誰に広告を届けるか」つまりペルソナです。
どういった悩みを持っている人に情報を伝えるべきか、またその対象者はどこに住んでいて、年齢がどれくらいで、収入は・・・と、可能な限り具体的に設定しましょう。
ここで設定した「ペルソナ」は、広告出稿の際に必ずといっていいほど必要となります。
なぜなら、広告のターゲティングやクリエイティブの選定において、最も重要な要素だからです。
もし仮に「誰に届けるか」の設定が曖昧だと、せっかく広告を配信しても、まったく見てもらえない可能性があります。
逆に、しっかりと明確なターゲットを設定していれば、その人(層)に向けてピンポイントで広告を届けられるため、確実に成果を出すことができます。
また、広告のクリエイティブやコピーライターの文章を考える際にも、非常に役立ちます。
2.フェーズを決める
次に決めるべきは「どんな流れで顧客は製品を見つけ、購入を検討していくか」のフェーズをシミュレーションすることです。具体的には以下のプロセスに当てはめて考えると良いでしょう。
1.課題発生
2.課題解決のための情報収集
3.商品を見つけ、比較検討する段階
4.購入を決める段階
5.購入後、リピートしたり共有するなどの行動を取る段階
これらそれぞれに、好適な訴求方法や接触方法を当てはめていくのが大まかな流れです。
3.フェーズごとのペルソナの行動を想定する
それぞれのフェーズにおいて、顧客はどういった心理状況となり、どういったことを思うでしょう。こうした部分を細く想定し、情報に落とし込んでいきます。例えば課題発生から商品をみつける情報収集フェーズではどれくらい積極的に行動するか、などですね。
こうして作成した「ペルソナ」を元に広告展開を考えていきます。
4.フェーズごとにどういった接触が好適か考える
各フェーズにいる顧客に、どういった接触をそれぞれ取っていくのが好適であるか考えます。
例えば「情報が欲しいと積極的に動いている」のであればプル型の広告をあてるとか、「比較検討フェーズにいて背中を押せば購入する状態」なら説明のフォローアップを実施できるようなオファーを広告展開する、などです。
5.TODOリストを作る
広告の展開・流れを考えたら、次は実際に広告をどのように打つのかを決めなければなりません。
ここには広告展開までに必要な全てのTODOを書き出し、各担当にタスクとして割り振るといった要素も含まれます。
例えば「商品を認知してもらうために、SNS広告を打つ」とか、「認知してもらっている商品に更に興味を持ってもらうため、メールマガジンの配信を行う」などといった内容があり、これらを更に細分化してタスク化して行きましょう。
6.効果測定と改善
ここまでで決めた広告展開をきちんと実施できているか確認するために、効果測定と改善は常に行っておきましょう。
特に広告費の予算配分については、常に見直しを行い、無駄な投資にならないよう注意を払うことが大切です。
まとめ
今回は「カスタマージャーニー」とは何か?から始まり、実際に広告運用に取り入れる方法・流れについても解説しました。
カスタマージャーニーは、より顧客との接触を洗練化・最適化するための手法であり、広告運用においても欠かせない考え方です。
ぜひ一度、自社に合う形で取り入れてみてはいかがでしょうか?今後ますます多様化するニーズに効率よくアプローチできる手法なので、今のうちから事業スキームの一部に取り入れておくのも良いでしょう。
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